喫煙とヒゲの濃さの関係は？

たばこを吸う人にヒゲの濃い人が多いなどと巷ではよく語られます。果たして都市伝説なのでしょうか？それとも何らかの根拠があるのでしょうか？
ここでは、喫煙とヒゲの濃さの関係についてその根拠を探っていきます。

喫煙すればヒゲが濃くなるの？

喫煙が身体に悪影響を及ぼすというようなことはよく語られますが、そのこととヒゲの濃さの関係はあるのでしょうか。ヒゲの濃さをチャームポイントにしているのなら気にする必要はありませんが、ヒゲを何とか薄くできないかと悩んでいる場合は、喫煙とヒゲの関係を理解して対策するのもお勧めです。

タバコを吸うとヒゲが濃くなるって聞いたけど？

ヒゲの濃さそのものは遺伝的な要因に支配されているとされますが、後天的にヒゲが濃くなるケースがあります。ヒゲが濃くなる原因の主要なものは男性ホルモンの分泌量が過剰になることだとされています。男性ホルモンが過剰になってしまうのは、食生活の偏りや乱れた生活習慣など原因は様々ですが、実は喫煙もその中の１つの要因とされています。

ヒゲに代表される胸毛やお腹の毛は男性毛で、「男性ホルモン」の影響を受けて濃くなります。近年では、喫煙習慣がある人は相対的に、男性ホルモン分泌量が多い傾向があるという、ハーバード大学公衆衛生学部の研究データがよく引用されます。データは米国男性に対して行われたもので、そのままアジア人に当てはまるかどうかは、今後の詳細な研究結果を待ちたいところですが、現状では「喫煙と毛深さ」は関連していると考えておいて損はなさそうです。

喫煙者と非喫煙者との間で、男性ホルモン（テストステロン）の比率は10％程度の開きが出ているとのことで、この比率を大きいとみるか、大した差ではないとみるかはもう少し検証の余地があります。ただ、個人的にはこの比率が少ない差に過ぎないとするには無理があるように思います。少なくとも、10％の差があるのなら、タバコをやめれば（減らせば）、最大で10％ホルモン比率を改善できるのであれば、試みる価値は十分にありそうです。

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消費税が５％から８％、そして10％に上がるとき、大した比率ではないと感じたでしょうか？人によりけりですが、どちらでもいいとは思わなかった人が多いのではないでしょうか。ホルモンバランスの比率もよく似た感じです。多少増えても大きく変わらないにしても、辛さは全体に表れるのです。

タバコを吸うと毛穴が広がる？

という説があります。
そのときに身体の毛穴が少し大きくなり、外部からの雑菌の侵入を防ぐため、毛穴に伸びている毛は防御本能を発揮してより成長して、外敵から身体を守ると言いたいようです。つまり、その毛がヒゲの場合は濃く太く毛穴をふさぐように伸びると言うことになりますが、真偽のほどは不明です。

というのも、毛穴からは原則汗が出ます。毛穴から有毒物質を出して身体を守るという説は、汗に有害物質が含まれているということになるわけですが、その汗の主成分は水です。一方、有害物質の大半は親油性ですので、脂肪には混ざりやすいのですが、汗（水）にはそう簡単に混ざりません。人間が汗をかくのは、体温を下げるためであって、老廃物や有毒物質を排出するためではないというのが、現在の定説です。身体は２リットルの汗をかいても、取り入れた有害物質の0.02％しか排出できていないという研究報告もありますので、この説は眉唾と言っていいと思います。

結局、タバコをやめればヒゲは薄くなるのか？

タバコに含まれるニコチンには、男性ホルモンを女性ホルモンに変えるアロマターゼの働きを抑制する作用があるとされます。つまり、ニコチンを減らせば男性ホルモンが減ることが期待できるわけですが、その減った男性ホルモンは女性ホルモンに変わるだけですので、下手を打つと今度は女性ホルモン過剰分泌になってしまいます。

女性ホルモンは脂肪を蓄積しようとする作用が働くため、タバコをやめたために太ってしまうリスクも指摘されています。一方、減ってしまった男性ホルモンには、決断力を促す作用もあるとされ、これが少なくなると決断力が弱まるかも知れないという、ビジネスマンにとっては致命傷になるリスクを背負いかねないのです。

結局のところ、結論としてはタバコをやめれば、その結果としてヒゲが少しは薄くなるかも知れないけれど、それ以外のポジティブな効果も薄くなりかねないわけです。今までタバコを吸ってきた人は、ヒゲの濃さを少し改善したいというのであれば、わざわざ禁煙しなくても本数を減らす程度で十分だと言えるでしょう。

ホルモンバランスを知らずに崩してしまうのは、睡眠不足や食生活が原因のこともあります。喫煙だけが原因というようなケースはまれで、喫煙回数が多い人はなぜ多くなっているかという根本的な原因を探る態度も大切にしましょう。

まとめ